ひとりごと 〜 朝、起きる理由 〜
朝、起きる理由
「 あぁ〜忙しい。忙しい 」
そう言って、毎日沢山の予定を入れている、おばあさんとの会話を覚えている。
少しせっかちで、いつも嵐のようにやってくる、姉御肌のおばあさん。
おばあさんのご主人は亡くなっていて、子供達も県外に住んでいる。
習いごとに、ご飯の買い物に、病院に、1人暮らしのお年寄りに声かけに行ったり…。とにかくいつも予定が詰まっている。
「 何でいつもそんなにお忙しくされるんですか?たまにはゆっくりしたらいいのに…。 」
ある日何気なく聞いた。
おばあさんは、笑って
『 私達には起きるための理由が必要なのよ 。』
っと答えた。
『 毎日、ベットから起き上がる理由が必要でしょ。だから忙しく予定を入れているの。 』
『 予定や約束があれば、まだ寝ていたくても起きなければいけない。 起きたら、カーテンを開けて、ご飯を食べて、誰かと関わる時間を持たなきゃならない。そのためには服を着替えたり、髪を整えたりして、身なりを綺麗にする。夜になれば明日の予定を確認して、また眠りにつく。そうやって1日を生きていくの。』
『 若い頃は、仕事が起きる理由だった。子供や旦那がいる時は家族が起きる理由だった。でも今は私1人だからね…。ベットから起きなくても困らない。それが1日、1日増えていく。それは生きてるって言えないでしょ?』
『 人には起き上がる理由が必要なのよ。そのためには場所が必要。起きた後に行ける場所がね。』
『 ゆっくりなんて、この歳になればいくらでも出来る。でも残りの元気な時間には限りがあるから、今日やれることは今日やっておきたいのよ。』
『 仕事でも家族でも、自分に起き上がる理由があって、居場所があるって恵まれていることよ。若い頃はきついかもしれないけどね…。』
その時のおばあさんは、懐かしい思い出を話すように、穏やかな表情をしていた。
朝、起きる理由 。
理由がない人は、朝起きて眠くなるまでの時間をどう使うんだろうね。
起きたまま着替えないで、顔も洗わないで、テレビやパソコンのスイッチをつけて
お腹すいたら、その辺のインスタント食品を食べて。
何をするわけでもなく、ただ1日が過ぎるのを待つ。
「 お前は、朝が来る怖さを知らないだろ。」
ニートっと一般的に言われる人に変わっていった友人に、朝からちゃんと起きるように言うと、そう言い返された。
あの時には、全然意味がわからなかった。
だけど、おばあさんとの会話で怖い意味がわかった。
彼には起きた後に行く場所がなかった。
やることもなかった。
ずっと眠っていたくても、毎日目が覚めて起きなくてはいけない。
だけど起きる理由も行く場所もない…。
長い1日が始まり、繰り返される。
1人だと24時間自分のために使える。
その時間は平等のはずなのに、誰かには短くて、彼には長かった。
新型コロナの影響で、今までやってたヨガの教室がお休みになったら、朝から起きる理由が無くなった。
代わりに、今まで出来なかったことや自分の練習時間にあてた。
定年で仕事がなくなったおじいさんは、近くに畑を借りて、孫のために無農薬野菜を育ててた。
子供が巣立って行ったおばあさんは、綺麗な衣装を着て、近所の健康ダンス教室に通ってた。
人って生きている限り、起き上がる理由と場所が必要なんだと思う。
それは年齢によって、環境によって変化するし、気が乗らない日だってあるけど
今日、目が覚めて起き上がる理由があることは、当たり前じゃないんだと思う。
それが時に、鬱陶しい時もあるし、めんどくさい時もある。
でも、やっぱり起き上がる理由があるって、おばあさんの言う通り、恵まれているんだと思う。
生きるために起き上がるんだからね。
生きるって楽しいことばっかりじゃないし、苦しいこともあるけど…
生きているから、学べることがたくさんある。私は間違いなく、そんな学びに触れたくてこの生を受けたんだと思うから…。
朝、起きる理由があることは決して当たり前じゃないし、起きた後に行ける場所やすることがあることは有り難いことだ。
今日起きられたことに感謝をしています。
おしまい。
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